訪日外国人の方々が期待していること第一位は「日本食を食べる」こと!
観光庁の訪日外国人消費動向調査によると、観光客の70%以上が訪日前に日本食を食べることを期待していることがわかります。また、日本酒と焼酎を飲むことも20%と高めです。
これらのデータからわかるように、観光客は日本食を求めているため、和食・ 寿司のみならず、焼き肉、ラーメン、カレーなど、日本人に人気の料理は訪日外国人にとって食べてみたい料理ですので、幅広いジャンルの飲食店には大きなビジネスチャンスがあります。
インバウンド対策
接客全般にいえますが、お客様はどうされたら嬉しいだろうか?相手の立場になってを考えることが大事です。「自分が外国に行ったらどう対応してくれたら助かるか」をイ メージしたらわかりやすいかもしれません。日本の接客は世界に誇れる水準ですので「おもてなしの心」をもって日本人のお客様と同じように接すれば、言葉が通じなくても訪日外国人の方々を満足させることは可能でしょう。よりよい接客には実際の対応はもちろん、英語メニューやクレジットカード払いに対応するなど、準備も大事になります。
メニュー表記を工夫する
英語を併記します(または英語だけを表記したメニューをつくる)。訪日する方のほとんどはアジア圏ですが、英語ができる方が多いです。そのため、外国語表記は英語のみで十分です。 ツアーで来られる方々は日本語の話せるガイドさんと必ず一緒ですし、個人旅行の方々はほとんど英語か日本語を話す事ができるでしょう。
写真を載せ、どんな料理かわかりやすいようにしたり、宗教上の理由で食べられないこともあるので主要食材とアレルギー成分を明記しておきます。 よく見かけるのが、例えば「野菜炒め」の表記を Vegetable stir fry とします。 間違いではないですが日本の野菜炒めの中には100%豚肉が入っていますよね? ですから Vegetable stir fry with pork 等の表記でなければ宗教上豚肉を食べないイスラム教の人やベジタリアンの人たちには大問題なのです。
英語ができるようにスタッフを教育する、または採用する
飲食店でよく使う簡単な英会話フレーズを覚えておくとよいでしょう。簡単な英単語のみでも伝えようとする気持ちがあれば通じるものです。もし、英語を話せるスタッフがいたら、それを店頭に明示することによって誘引要因になります。
インターネット対策
ほとんどの訪日外国人が来日後にインターネットを利用して様々な情報を得ています。 まずは、お店のホームページの作成(とくに料理の画像)が重要です。、英語の表記があれば更によいでしょう。世界中で利用されている有名な観光情報サイト、特に人気のあるTripAdvisor (トリップアドバイザー)(お店の説明文は英語で書く必要があります)。等に掲載するのもおすすめです。
また、口コミ・SNS・個人ブログを参考にしている人が多いので、店内でお客様がスマートフォン等で記念撮影をしていたら、こちらからお声がけして撮ってあげましょう。そうすればSNSや口コミで紹介していただける可能性が上がると思われます。 料理がおいしいだけでなく、スタッフがフレンドリーであるとの理由でもSNSや口コミでお店を紹介していただけるでしょう。
クレジットカード払いに対応する
訪日外国人のお客様に対してもそうですが、日本人の旅行客の取り込みのためにもクレジットカードの対応は必要です。お店の入り口や、グルメサイトなど店舗情報としてどのクレジットカードに対応しているかを掲載します。
国籍をひとくくりにしない、細かな配慮を
訪日外国人といっても、アジアなのかヨーロッパなのか、同じ国籍でも宗教によって食の好みは大きく違います。外国人とひとくくりにしないように気を付けてください。また、接客マニュアルの中に外国人への対応手順を書いておくことも大切です。たとえば以下はその一例です。
- 英語表記のメニューをお客様に持っていく
- 迷っているのであれば、おすすめメニューを紹介する
- お飲み物は成年済みであれば日本の醍醐味でもある日本酒・焼酎をおすすめする
異国の地ではなかなかメニューを決めることができない人もいます。もしお客様が迷っているのであれば、率先しておすすめを紹介してください。
そして、習慣も違いますので、日本人と違う行動を取ること(大声で話す、トイレの利用方法など)もあります。マナーが異なるためほかのお客様に迷惑 をかけてしまうかもしれませんが、そのときは笑顔でやさしく気づかせる気持ちで接することを忘れてはいけません。日本人のお客様に対応するときと同じよう に分け隔てなく接します。
まさにいまは訪日外国人をインバウンドで取り組むチャンスです。一人ひとりがそれぞれの国であなたのお店の宣伝マンとなってくれるよう、「おもてなし」を存分に味わってもらいましょう。